本ページには広告を含むリンクがあります。
歯科事務初級者に必要な基礎知識(歯式編)
こんにちは、こあざらし(@ko_azarashi)です。
久しぶりに歯科の基礎知識を復習してみようと思います。
私も医療事務経験ゼロからのスタートをした人間です。もちろん歯科事務未経験。そこから一年ほどで歯科外来・入院会計こなすまでの成長を何とか遂げましたので、そのときの自分の学習方法などをお伝え出来たら良いなと思います。
私が初めて歯科レセプトを目にした時の感想は、数字とアルファベットが組み合わさって出来た暗号?!って感じでした。
歯の種類を知ろう
歯の種類には大きく分けて2種類あります。乳歯と永久歯。
それぞれで歯の表記が異なってきますので、分けて説明します。
乳歯(子どもの歯)
乳歯とは、約3歳ごろまでに生えてくる子どもの歯のことです。一生のうちに初めて生えてくる歯ですね。
上顎に生えてる歯(図の上部)・下顎に生えてる歯(図の下部)を合わせると全部で20本あります。
そして、それぞれに切歯・犬歯・臼歯…とお堅い名前がありますが、カルテやレセプトで使われるのは大抵アルファベットなので、ぜひ覚えていきましょう。
乳中切歯…A
乳側切歯…B
乳犬歯…C
第1臼歯…D
第2臼歯…E
歯の名称と並べてみると、かなりの学習拒否反応が出るので。
永久歯(大人の歯)
永久歯とは、約6歳~12歳ごろまでに生え変わる大人の歯のことです。
上顎に生えてる歯(図の上部)・下顎に生えてる歯(図の下部)を合わせると全部で28本あります。親知らずがある場合は、最大で32本の人も。
そして、カルテやレセプトで使われるのは数字なので、ぜひ覚えていきましょう。
中切歯(前歯)…1
側切歯(前歯)…2
犬歯(前歯)…3
第1小臼歯…4
第2小臼歯…5
第1大臼歯…6
第2大臼歯…7
第3大臼歯(親知らず)…8
やっぱり、歯の名称と並べてみると、拒否反応が出ますね(笑)
歯式に慣れよう
歯の種類ごとに、アルファベットや数字が振られてるというイメージは何となく定着しましたでしょうか?
最初は、前から何番目の…と指折り数える感じでも大丈夫です。
これから何度も目にするものなので、嫌でも覚えていくことになりますから(笑)
先ほどの歯に振られた番号を使って、早速、歯式に変換してみましょう。
歯式のイメージ
歯式というのは、下の絵のように、患者に相対した視点から見えたそのままを図式にしたものです。
この絵をそのまま歯式化すると…
こんな感じ
歯式の読み方
図と歯式のイメージがつながってきたところで、次は読み方についてお伝えしようと思います。
右上1番、2番 の歯を表記したものです。
え、右?左じゃなくて?これ…(混乱)
私たちから見ると、確かに左です。ですが、それは相対的視点から見た❝左❞だということを少し思い出してみてください。
歯式を読む際には、なぜ、左右だけが逆になるのか?
少し医科目線で例えてみたいと思います。
例えば、「右側中耳炎」という病名ですが、これを見てどのように思われましたか?
私たちから見て見える右ですか?それとも患者にとっての右ですか?
もちろん、レセプトに載せる病名なのですから患者自身にとっての右側です。
レセプトやカルテに載せるものは、患者の状態を記録したものです。
医科だと右側や左側と書けばシンプルに終わる話なのですが、歯科での患側修飾は歯式を用いて行われます。
なので、読む時には、患者さんのどの歯が病んでるのか。患者目線への切り替えができると違和感も少なくなることと思います。
左右は逆になりますが、上下は逆にならないのはそういう理由からです。
こんな歯式もあります
乳歯と永久歯の混合歯列
乳歯と永久歯の生え変わりの時期になると、英字と数字が入り乱れた歯式になっていきます。ちょっ控えめに混ぜてみました。
カルテなどでよく使う、別の歯式
歯式には何種類かあるみたいです。
今までお伝えしてきたのは、日本で一般的に使われてる歯式でZsigmondy・Palmer式というらしいです。まぁ、そんな呼び名は覚えなくても事務には関係ありませんのでスルーして下さい。
今日お伝えした歯式があればレセプトにおいて困ることは何もないのですが、FDI(国際歯科連盟)式もカルテ記載などで使われることがありますので、知っておくと困らないかもしれません。
FDI式は歯式の特殊記号を使わず2桁の数字だけで表現できるものです。
特殊記号の入力が不要でPC記載が楽なので、電子カルテでよく使われます。
ちなみにこのカラフルな数字は歯の番号ではなくて、右上・左上・左下・右下という空間へ時計回りに数字を振ったものです。(色には特に意味はありませんので)
この数字が上1桁目の数字となります。2桁目は歯の番号をあてはめます。この2桁で完成です。
※ちなみに乳歯の場合は5,6,7,8と時計回りに空間数字を振ってください。英字表記だった歯の表示は普通に数字表記へ振り変えてください。
試しにいくつかFDI式で書いてみます。
永久歯
右上1番の歯…11
左上1番の歯…21
左下1番の歯…31
右下1番の歯…41
乳歯
右上Aの乳歯…51
左上Aの乳歯…61
左下Aの乳歯…71
右下Aの乳歯…81
さいごに
今日は歯式尽くしでした(笑)今度は、よく使う病名を集める予定です。お付き合いありがとうございました。