レセプトで末梢血管用ステントセットの算定が査定される理由

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こんにちは、こあざらし(@ko_azarashi)です。

今日は、特定保険医療材料の算定についてお話ししようと思います。

にゃこ
末梢血管用ステントセットが査定されちゃった!何で?!特に算定要件はなかったはずだけど…。
こあざらし
材料を算定する時には算定要件以外にも注目しないといけないよ。
にゃこ
どこだっけ?
目次

末梢血管用ステントセット

まずは、告示されている定義を確認してみましょう。

定義
次のいずれにも該当すること。

ア 薬事承認又は認証上、類別が「機械器具( 7 ) 内臓機能代用器」であって、一般的名称が「血管用ステント」、「腸骨動脈用ステント」、「血管用ステントグラフト」又は「薬剤溶出型大腿動脈用ステント」であること。

イ 四肢の血管拡張術を実施する際に、末梢血管( 頸動脈、冠状動脈、胸部大動脈及び腹部大動脈以外の血管) 内腔の確保を目的に病変部に挿入留置して使用するステントセット( デリバリーシステムを含む。) であること。

厚生労働省HPより一部抜粋

保険で認められている(保険承認されている)用法は、通知の定義に示されている通りです。

よって、この定義に沿わない使用方法の場合は、目的外使用として査定される場合があります。

定義に『四肢の血管拡張術を実施する際』とありますので、四肢の血管拡張術以外で使用した場合は査定対象になり得ます。

また、『末梢血管( 頸動脈、冠状動脈、胸部大動脈及び腹部大動脈以外の血管) 内腔の確保を目的に病変部に挿入留置』と定義に明示されていることより、頸動脈、冠状動脈、胸部大動脈及び腹部大動脈の血管での使用は査定対象になります。

さいごに

特定保険材料は算定要件のないものも多いですが、こういった定義部分とのすり合わせで、目的外の用法で使用されているものについて査定になる場合があります。

算定の際には、定義の部分にまで目を通して、使用方法に疑義が出ないかしっかり確認しましょう。

どうしても、この材料しかないということであれば詳記に力を入れるか、請求する前に厚生局に確認を取ったほうがいいかもしれません。

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この記事を書いた人

医療事務(診療所・病院)、レセプト審査(保険者)、医科歯科事務経験、介護事務経験あり。ブログは、査定事例の解釈・レセプト実務に必要な知識を重点的に更新♪

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