レセプトでエスポー皮下注、エポジン皮下注などエリスロポエチン製剤が査定になる理由

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こんにちは、こあざらし(@ko_azarashi)です。

にゃこ
エリスロポエチン製剤が査定されちゃったよー。
こあざらし
ちゃんと用法見てる?

エリスロポエチン製剤で査定となるパターンは決まっています。

エスポー、エポジンに注目して記事をまとめたいと思いますが、皮下注か単なる注射液かによって少しずつ用法が異なるため、その部分で適応間違いがあることも考えられます。

その部分にも充分留意した上で、ご確認ください。

目次

エスポー皮下用、エポジン皮下注シリンジが査定になる理由

エポジン皮下注

貯血量が800mL以上で1週間以上の貯血期間を予定する手術施行患者の自己血貯血

エポジン注シリンジ

  • 連続携行式腹膜灌流(CAPD)施行中の腎性貧血
  • 透析導入前の腎性貧血
  • 貯血量が800mL以上で1週間以上の貯血期間を予定する手術施行患者の自己血貯血

エスポー皮下用シリンジ

  • 腎性貧血
  • 貯血量が800mL以上で1週間以上の貯血期間を予定する手術施行患者の自己血貯血

自己血貯血の算定がない

エポジン皮下注、エポジン注シリンジ、エスポー皮下用には自己血貯血の用法で適応があります。

これらの薬剤を貯血目的に使用する際には必ず自己血貯血があることを確認してください。縦覧審査で貯血の有無を確認されます。

また、貯血があったとしても通算して800ml未満の貯血となる場合も査定対象となります。

こあざらし
実際に貯血があったとしても自己血輸血の実施が800ml未満だった場合などは、普通に貯血800mlはそのまま請求が可能なため、この場合は算定可能と解されます。

投与時hb14超え

重要な基本的注意(エポジン皮下注、エポジン注シリンジ、エスポー皮下用)
本剤投与中はヘモグロビン濃度あるいはヘマトクリット値 を定期的に観察し 、必要以上の造血(ヘモグロビン濃度で 14g/dL 以上 、あるいはヘマトクリット値で 42 %以上を目 安とする)にならないように十分注意すること。必要以上 の造血を認めた場合は休薬又は採血するなどの適切な処置をとること。

レセプトにヘモグロビンの濃度を記載している場合、検査値14g/dL以上となっているものについては査定対象となっているようです。

こあざらし
数値には気をつけましょう。

(33)点滴の用法では不可

薬剤ごとの用法によって異なりますが、皮下投与とされている用法のものでは(33)点滴にて算定をしている場合は査定対象となることが考えられます。

皮下投与なのか静脈投与なのか用法をしっかりと確認した上で注射手技料を算定しましょう。

誤まった手技料の場合、適応外使用と判断され、薬剤ごと査定となってしまうことがあります。

エスポー注射液が査定になる理由

エスポー注射液

  • 透析施行中の腎性貧血
  • 未熟児貧血

腎性貧血あっても透析なしは不可

病名があったとしても透析の実施が確認できない患者については査定対象となります。

透析施行中の腎性貧血が適応なので透析の算定が見当たらない患者への投与は算定要件を満たさないものと解されます。

腎性貧血あっても腎不全なしはダメ

腎性貧血があったとしても、腎不全の病名がないものについても査定対象となります。

考え方は先ほどの透析と同じような感じです。

透析施行中の腎性貧血が適応なので、もちろん透析に対する腎不全の病名が必要となりますよね。

未熟児貧血の体重

未熟児貧血で算定をしているものについて、体重記載があれば確認されるため注意しましょう。

3000gを超える健康的な体重にはなっていませんか。

3kgを超える場合、査定対象となることがあります。

さいごに

エリスロポエチン製剤の査定理由をまとめてみました。

薬剤は査定理由の見極めが難しいと感じることもあると思いますが、答えは添付文書の中に隠れていることが多いです。

こあざらし
よく読んで、算定する際には矛盾が生じないように心がけましょう。

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この記事を書いた人

医療事務(診療所・病院)、レセプト審査(保険者)、医科歯科事務経験、介護事務経験あり。ブログは、査定事例の解釈・レセプト実務に必要な知識を重点的に更新♪

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