その他(歯科)

歯科レセプト|歯科レントゲン撮影の種類・適応病名

2018年6月2日

こんにちは、こあざらし(@ko_azarashi)です。

歯科のレントゲンについていくつか。

医療事務員目線ですが、こんな種類があるよってのをざっと挙げておきたいと思います。

こあざらし
レセ点検するときにイメージできたらいいな~。

デンタル撮影

標準型、小児型、咬合型、咬翼型という種類のフィルムがあり、これらを使い、歯や歯槽骨等の状態をレントゲン撮影するものです。

通常はこんなイメージ。狭い範囲だけどピンポイントで鮮明に写る感じ。

適応病名

P、C、Pul、Per、歯牙破折、歯槽骨炎などなど本当に色々。幅広い病名に適応有るものの、狭い範囲を集中的に写す感じなのでどうしても歯の病名が中心となっている印象。(歯とその周辺の疾患に適応

全顎デンタル撮影

レントゲン自体はデンタルと同じ。全顎デンタルはデンタルが複数枚セット点数になったものというようなイメージ

全顎の歯や歯槽骨等の撮影を一連に行うもので、全顎10枚法から最大で全顎14枚法までの請求が出来ます。

なぜ、14枚なのか。

デンタルは以下のようなブロックで撮影します。

76|54|3|2112|3|45|67 上顎

76|54|3|2112|3|45|67 下顎

上顎最大7枚、下顎最大7枚の合計14枚あれば全顎を撮影できるという理由からです。(全顎デンタル撮影のブロックの数え方)

残ってる歯の状態によって、その人の全顎歯数は異なります。また、歯の大きさや生え方によっても1枚で写る本数が異なったり。なので、10枚〜14枚と幅がある…と勝手に想像し納得しております(笑)

ちなみに、たとえ9枚が全顎の患者がいたとしても、全顎デンタルは9枚以下の設定はないので、デンタル×9枚分の算定となります。デンタル10枚以上の算定は全顎デンタル撮影の点数で算定、9枚以下はデンタルで算定するものですね。

適応病名

全顎分のP病名。

パノラマ撮影

顎全体を撮影するレントゲンです。顎骨と全ての歯が1枚のレントゲンで写ります。骨病変・骨炎症・全体の歯の状態が分かります。

適応病名

P病名・C病名で撮影する場合は、デンタル5枚以上に相当する病名(各審査自治体で異なる)、他は埋伏歯、蜂窩織炎、顎骨骨髄炎、歯根嚢胞、濾胞性歯嚢胞、顎骨腫瘍、顎骨骨折、歯槽骨骨折、部分無歯症など。顎全体が写るので、口腔の広い部分に注目するような病名が多く適応。細部はちょっとみづらいかも。なので、デンタルを併用する場合もあります。

顎関節パノラマ撮影

顎関節の機能診断を目的とするレントゲン撮影です。4分割法による撮影で、4枚の顎関節部レントゲン写真が横1列に並んでるレントゲンをイメージしてもらったらいいと思います。

適応病名

両側顎関節症(たまに骨折、骨形成手術の時に確認撮影することもある)

単純撮影

通常のレントゲン撮影です。歯科で撮影する部位は頭部単純撮影あるいは胸部単純撮影、腹部単純撮影、手根骨単純撮影です。

頭部単純X-Pは何となく歯科でも使うのは分かるとは思いますが、他部位って何に使うのって思いますよね。

  • 胸部単純X-Pは全身麻酔前検査や術前検査で行います。
  • 胸部・腹部単純X-Pは誤飲や誤嚥があった場合に撮影します。
  • 手根骨単純X-Pは成長期の子供の補助診断用に撮影します。(矯正治療に多い)

適応病名

  • 顎骨髄炎や顎骨折など顎骨疾患、顎骨炎症、矯正病名が主なもの。
  • 胸部X-Pは術前検査の摘要コメントが必要です。
  • 癌患者の場合、経過観察時に転移の精査目的で胸部X-Pを撮影される方もいます。その場合は、病名か摘要コメントを入れておくほうが保険請求しやすいと思います。
  • 誤飲・誤嚥で胸腹部単純撮影をする場合も異物誤飲などの病名が必要です。
  • 手根骨単純X-Pについては、矯正病名と矯正の診療行為がレセプトから読み取れるようだったら、特に病名がなくても大丈夫です。(ちなみに成長期の人しか撮影しないものっぽい。)

歯科用3次元エックス線断層撮影

歯科に特化したCT。CBCTとも呼ばれています。デンタルやパノラマで診断が困難な場合であって、必要性がある場合にのみ算定が認められます。

適応病名

  • 埋伏智歯等、下顎管との位置関係
  • 顎関節症等、顎関節の形態
  • 顎裂等、顎骨の欠損形態
  • 腫瘍等、病巣の広がり
  • その他、歯科用エックス線撮影又は歯科パノラマ断層撮影で確認できない位置関係や病巣の広がり等を確認する特段の必要性が認められる場合
こあざらし
腫瘍などの場合は病名のみで大丈夫ですが、位置関係精査のため撮影した場合などは摘要記載をレセプトに加えた方が良いと思います。病名はほぼパノラマの適応と同じような感じです。

CT・MRI

医科の画像診断です。医科で使うCTですが、歯科においてもCT・MRIを要する場合があります。

適応病名

主に良性腫瘍・悪性腫瘍・顎骨骨髄炎・口唇口蓋裂等その他諸々で撮影。舌・頬・顎骨・口蓋など様々な疾患の診断に使われますので、歯科でのレセ請求も出来ますよ。

こあざらし
顎関節症病名でMRI撮影をする場合、「円板転位」を疑う病名がレセプトには必要です。あと、顎関節症には患側を忘れないように!右側?左側?両側?必ず必要です。

ポジトロン・コンピューター断層撮影(PET/CT)

他の画像診断や検査で診断が出来ない場合に保険適応となるものです。ほぼ最終手段の立ち位置なので、歯科で撮影する人も滅多にいません。診断料と諸々を足すと1万点近いので10割負担だと10万円です。保険がきいて3割負担でも約3万円。とても高い検査。

こあざらし
主に歯科で使われる場合、悪性腫瘍の確定診断がついてる患者で病期の診断や再発の精査をするものです。疑い病名でレセ請求をすると査定されますので、保険請求できるものかしっかり見極めての算定が必要です。

さいごに

口だけでもこんなにレントゲンの種類があって、使い分けがあるんですよね。保険請求で通るかどうか、それぞれのレントゲンの特徴を思い浮かべながらレセ点検をしなくてはなりません。

今回は、さらっとした感じで病名だけ例を挙げてみましたが、レントゲン撮影の組み合わせによっては逓減を行わなければならない算定ルールが色々とありますので、後日まとめたいと思います。

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  • この記事を書いた人

こあざらし

医療事務(診療所・病院)、レセプト審査(保険者)、医科歯科事務経験、介護事務経験あり。ブログは、査定事例の解釈・レセプト実務に必要な知識を重点的に更新♪

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