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【上級者向け】医療事務員のレベルアップ!レセプト点検力を1ランク上げる学習方法とは?
こんにちは、こあざらし(@ko_azarashi)です。
先週、読者の方から、呼吸器系(人工呼吸器)のレセプト算定を極めるためにオススメな図書がないかというご質問をいただきました。
質問者様にお返事をしようとしましたが、お知らせいただいたアドレスは宛先不明で送信エラーに。
ブログの方でもお知らせ記事を出して連絡を待ちましたが、未だお知らせが届いていない状況です。
今回に限らず、以前より度々『こあざらしのレセプト学習方法』については問い合わせがありました。
意外にも需要があるようなので、この際、記事のテーマにして書いてしまおうかと。
今回の質問を元に、記事化することに決めました。
レセプトを勉強する方法ってあるの?
レセプトの勉強っていうと、どんな方法が思い浮かびますか?
勉強と言っても、レセプトの算定に関する本なんて少ないし、勉強しようがない…と諦めている人もいるでしょう。
レセプトを勉強するには、何をすべきか、ネットの中を彷徨い歩いてる人も多いはず。
どうにかしてもっと知識を深めたいけど…そんな思いを抱えて、こあざらしのこの記事へ辿り着いた人もいると思います。
そんな知識欲高めな方々が求めてる答え。
レセプトを勉強する方法はあるのか?
こあざらしが辿り着いたレセ学習方法
今日は、私が実践しているレセプトの勉強の方法をお伝えしていこうと思います。
レセプトを極めたいのなら、医学知識を習得することに努めよう。
そう叫びたいです。
審査機関(保険者)で働いていた時に、このことを意識した学習を始め、今もこのやり方で勉強し続けています。
なぜ、このやり方に力を入れているのか、そこをまずは解説していきたいと思います。
こあざらしが感じた保険算定に対する違和感
保険算定をするにあたり、算定ルールを読んでいると、えっ、こんだけしか書いてないの?他に何か情報はないの?!
通知に対するそんな物足りなさを感じることが多くありました。
げっ、査定された。でも、何で?
保険では認められないという査定事実はあるのに、それに値する保険算定のルールや理由がどこにも見当たらないのです。
この時、診療報酬点数というものに対して、すごく違和感を覚えましたね。
その違和感は何なのか。
その正体を理解して、何かスッキリした気持ちになりました。
そして、向き合い方が変わったのです。
答えはすごく単純でした。
診療報酬点数とは誰のためのもの?
診療報酬点数とは、医療事務では、お馴染みのものです。
資格を取ったり、あるいは、本を読んだり、様々な形で親しんでいますね。
医療事務員がレセプト作成して点検するというのも常識のようになっています。
そんな世界の中では、医療事務が明細書を作るための点数、それが診療報酬点数と思ってしまいます。
医療事務のために可視化した点数表だと錯覚しても仕方がありません。
それがそもそも間違いであり、違和感を生んでいた原因でした。
診療報酬点数は、誰のための点数なのか?
算定に関していえば、審査機関で審査判断しているのは医師だということはご存知でしょうか。
レセプトに目を通して最終判断をしているのは医師です。
事務員ではありません。
それが全ての答えでした。
点数表のほとんどが読んでも文章的に情報が少なく、物足りなく感じる違和感はそのためです。
医療事務員は、点数計算の補助をしているだけ…というのが正しい見方だと思います。
レセプトは本来、医師が取り扱う請求書なので医師並みの知識が無いと理解できない部分があるのです。
検査の回数や頻度なんかは顕著にその特性が現れていますよね。
医師が見れば、これって普通ではこの回数しないとか。多項目検査でもこんなに併用しない、とか。
レセプト請求のために医療事務員が意識すべきものとは?
レセプト請求の算定可否を判断する材料として、医学的知識はかなり重視されている部分です。
にも関わらず、医療事務をする事務員の多くは、それを意識していないと思います。
検査名と目的くらいは知っているかもしれませんが、どのような仕組みで検査結果が抽出されるのか、なぜ、その検査をするとその疾患だと診断がつくのかそこに目を向ける人は少ないと思います。
医学知識に深く踏み込んでいる人はあまりいないです。
点数表、病名適応を記した本、先輩からの言い伝えみたいなもの頼りで、算定知識を構築している人がほとんど。
レセプトの点検も恐らくこの辺りの情報で処理しているのではないでしょうか。
医療事務員の多くは昔からの引き継ぎで事務的に算定処理をしており、謎の査定に頭を悩ませている人が多いんですね。
審査では医師がレセプトを見て、その算定の可否を判断しているため、医学的見解や根拠というものが常に反映されてきます。
医学的知識が算定に大きく関わってることを、少し意識してみることでレセプトの見え方が変わってくると思います。
レセプト学習に適している資料や書籍
医療事務員も、医学知識を増やすことにより算定方法や査定理由が見えてくるということを力説しましたが、なんとなく重要性は理解していただけたでしょうか。
算定について自信を持って出来るようになるので、医療事務員としてステップアップしたいという意欲的な方には、医学知識補強を目標とした学習をアドバイスさせていただいております。
- 人工呼吸器
- 呼吸器系
これらの算定を極めたいという目標をお持ちの質問者様。
例えば、質問者様の場合は呼吸器系の知識を増やされることで、算定知識に反映していくことが可能です。
本を買わなくても、実はレセプトの勉強は出来ます。
インターネットの情報からでも十分に勉強可能ですので最初はそのようなところから始めてもいいかもしれません。
算定する際には、疾患ごとに存在することが多い『ガイドライン』を活用されるといいと思います。
会員限定だったりで見れないものも多いですが、中にはインターネット上で確認可能なものも多くあるので「○○(疾患名) ガイドライン」と検索して読んでみるといいと思います。
ガイドラインには、治療の流れ、診断の流れなどが示されており、診療の礎となっています。
診療のすべてがこの枠に収まるわけではありませんが、基本路線として押さえておくべき一般常識と言えるものです。
審査でも参考にされている場合があります。
ガイドラインはどの疾患もとてつもない文章量、ページ量で圧倒されるほどで、きっと、これ読むの?と挫折してしまいそうになる量なんですよね。
ガイドラインって、ページ数半端ないですが、全部読むとかじゃなく、調べたいところだけを読んでいくといいですよ。
私たちは、医者ではないので全てを把握する……そこまで出来ません(笑)全部知ってる方がそりゃ有利ですが…。
私たちが知りたいのは算定についての部分なので、そこだけ最初は読み込んだら良いと思います。
質問者様は、人工呼吸器について究めたいということだったので、そこに焦点を絞って情報を読みあさっていくといいと思います。
普段から会計しながら担当する患者さんの病名をその都度インターネットでどんな病気なのかなと詳しく調べる癖をつけとくといつの間にか知識が増えて行きますので、習慣としてそのルーティンを追加してみてはいかがでしょう。
この疾患は何が原因でなるものなの?どうやってその疾患だと診断をつけるの?人体の仕組みがどのような働きを見せる?重症度による治療の違いとかあるのかな?
そんなものを調べてみるのもいいですね。疑問に思ったことを何でも調べてみる感じで。
ただ、インターネットだと、誤情報も紛れ込んだりするので出来るだけ○○学会、○○医師会、○○保険医会が発表している正式な情報を参考にする方がいいです。
知識を増やすだけであればインターネットでも補足することが可能ですが、いざ、それを強くレセプト請求に反映させていこうとすると正式な書籍の方が濃厚な情報が記載されているので私は医学書をいくつか購入しています。
質問者様は呼吸器系のレセプトを担当されていて幾つもの症例を見てこられてると思いますので、感覚的にも、この症例の時はこんな算定が多いなという傾向が見えてきてると思います。
そこに医学的知識を加えると、とても世界が広がると思いますよ。
人工呼吸器だけでなく、他の部分の算定知識補強もこのやり方で行えますので、全体的なスキルが上がると思います。
さいごに
今回はこあざらし流のレセプト学習方法をまとめた記事です。
これは私の集大成であり、医療事務員のみなさんにぜひ試していただきたい学習です。
このやり方は非常に時間と手間がかかるものなので、そこまで手をかけたくないという人にはお勧めしませんし、強制も致しません(笑)
これから医療事務員として生きていく、そして、レセプトの算定をとにかく極めたいという意欲のある方にオススメな方法として紹介しております。
レセプトの査定を読み解く知識を身につける秘訣は、まさに、今回お伝えした部分を極めることで可能となります。
新点数が出ようと、何が出て来ようと、自力で調べることが出来るスキル。これさえ分かっていれば、点数改定も全然怖くないです。
あんな小難しい文章の山を改定前に読み漁る必要もないです。(施設基準を申請・精査する担当でなければ、正直、時間の無駄なのでサラッとしか見ません。もし改訂の資料を読むとしても、自院の病院規模によって関係ある点数と関係ないものがあるので、流し見して関係ありそうなのだけ抜粋読み)
算定をする際に審査機関が重視する部分のコツがあり、そこさえ知っていれば、対応可能なので。実際に自分が算定する時にだけ、ポイント押さえて読めば良いんです。