レセプト請求後の審査の流れってどうなってるの?審査機関と期間について。

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今日は、レセプト審査の流れについて、ざっくり雑にイメージをお伝えできたら良いなと思います。

私が医療機関側にいた際、レセプト請求をすると漠然と「支払基金」行って、その後「健康保険組合」でも審査があって、第1関門、第2関門を通るようなイメージを持ってましたね。健康保険組合が謂わばゲームでいうラスボスのようなものだと勝手に想像していたのです。

ですが、…実際のところ、ちょっと想像していた仕組みとは異なっていました。ゆえに、私と同じような考えを持ってる方には訂正を入れときたいなと思います(笑)

こあざらし
社保を例にお話ししたいと思います。国保も基本仕組みは同じです。

目次

レセプト請求後のレセの動き

社会保険診療報酬支払基金

支払基金は、健康保険制度における診療報酬の「審査」及び「支払」について、保険者等の委託を受けて実施する審査支払の専門機関です。支払基金HPより引用

まず、支払基金で一次審査が行われます。都道府県ごとに支部があり、独立した審査機関として審査を実施していますね。

電算レセプトについてはチェックエラーをかけてふるいにかけ、その後、人力による目視点検をされているようです。(患者名や保険者番号などの請求情報や算定ルールなど様々)

目視確認では、審査委員と審査事務といて審査を行っています。診療報酬の算定ルールに合致するものか、また、医学的妥当性があるかどうかについてはその分野の専門である医師がそれぞれ判断を行ってくれているようです。

支払基金HPにて「コンピュータチェックに関する公開」というページがあり、どんなエラーチェックをかけているのか詳しいものが確認出来ます。

こあざらし
興味がある方は支払基金ってどんな所なのかという詳しいQ&Aが掲示されていますので参考にしてみてください。

ここでのレセ審査期間は最短1ヶ月〜。個々の症例によっては、医療機関へ照会を要するものがあったりしますので審査期間には差があります。

例えば4月レセプトを請求する場合、5月10日に提出になると思いますので、そこから1ヶ月〜支払基金での審査が行われていると考えましょう。

ここで既に査定や返戻などの処理になる場合があります。早い段階で審査結果が出てるものというのは支払基金での審査によるものである可能性が高いですね。

診療内容での疑義で査定になる場合、レセプト請求から半年後以降の査定であれば保険者申し立てによる可能性が高いです。そのことについては、のちほど2次審査(2次点検)のくだりで触れたいと思います。

特別審査委員会

医科に関しては38万点以上の超高額レセプトは特別審査委員会に送られます。歯科に関しては、20万点以上だったと思います。このへんは東京のほうへ集められるので、別審査となりますね。

再審査部会

医療機関と保険者から来る再審査請求を審査判断するもの。医療機関から、査定復活を求めるレセプトや、保険者からは算定ルールに疑義が生じているレセプトについて再度審査を申し立てられたものなどを査定・返戻もしくは原審の判断を行う。

健康保険組合(社保第2次点検機関)

保険者とも呼ばれていますね。患者が属している健康保険組合でレセプトの2次審査というか2次点検が行われています。

1次審査と同じように電算レセプトに対しては保険証番号、氏名、男女などに間違いがないか、外傷の傷病者については、第三者行為によるものでないかの確認なども行っています。

そして、算定ルールや医学的妥当性について一次審査での漏れがないかのレセプト点検をしています。

一次審査機関との違いですが、2次点検を行っているのはほとんどの場合、医療事務員だということ。医師ではありません。もちろん内容によっては産業医に確認を取ったりして点検を行ってる場合もありますが、多くの場合は一般人が目視しています。

よって、ここで疑義が生じた場合は支払基金に再度審査の申し立てを行うという流れです。再審査部会にて、この事例については検討され、支払基金にて査定・返戻・原審の判断がなされます。

なのであくまでも2次点検機関は再度支払基金に再審査依頼をかけているだけですので、実際に最終判断をくだしているのは支払基金です。つまり、保険者は2次点検を行い、2次審査を支払基金に促しているのです。いくら保険者が認めないと判断しても支払基金が保険請求を認めると言えば、それが審査結果となります。

にゃこ
審査期間はどれくらいかかる?

2次点検期間は一般的にレセ到着から2ヶ月〜6ヶ月。都市部に関しては、規模などの関係によりその期間が長く設定されている場合があります。

2次点検を終えてから再度支払基金での審査結果が出るまでは2ヶ月ほど要しますので、結果として忘れた頃に査定や返戻がやって来るというわけです。

色んなパターンが重なって遅くなる場合がありますが書き出すとキリがないので割愛させていただきます。

さいごに

少しはイメージの手助けになりましたでしょうか?(社保例でお話ししました)

私は保険者をラスボスと思ってたわけですが、最終的な判断を下すのは支払基金だったんですね。

都道府県の審査機関で審査内容に差異が出ているのも解決すべき点でもあります。早く一定の見解に統一されると有難いです。

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私は初心者の頃は赤本の方でレセプトの勉強をさせてもらいました。

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この記事を書いた人

医療事務(診療所・病院)、レセプト審査(保険者)、医科歯科事務経験、介護事務経験あり。ブログは、査定事例の解釈・レセプト実務に必要な知識を重点的に更新♪

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