レセプトで関節脱臼非観血的整復術の算定が査定される理由

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こんにちは、こあざらし(@ko_azarashi)です。

関節脱臼非観血的整復術は病名での査定が多い項目。

全査定というよりも、算定項目の間違いが多いように感じます。

こあざらし
算定間違いが起こりやすい部分を把握しておきましょう。
目次

関節脱臼非観血的整復術が査定される理由

K061 関節脱臼非観血的整復術

1 肩、股、膝  1,500点
2 胸鎖、肘、手、足  1,300点
3 肩鎖、指(手、足)、小児肘内障  800点

3つの区分で点数が分かれていますので、この部分に注目しておきましょう。

PIP関節

足の指、手の指については要注意。

病名部位が指・趾だと判断出来る場合、2 手、足 の項目から 3 指 項目へと査定されます。PIP関節についての査定が多いように見受けますので、気をつけましょう。

こあざらし
PIP関節は指の病名です。

骨折病名のみ

脱臼の病名がないため、この場合、査定という判断になるようです。捻挫のみで保険請求を行っており査定になっている場合もあります。

ただし、骨折病名で全査定されてしまった場合なのですが、詳記内容によっては、骨折非観血的整復術としては認めてもらえるかもしれないので復活再請求を申し出てみても良いのではないでしょうか。

小児肘内障

肘と小児肘内障は点数項目が異なります。そのため、肘の脱臼整復を算定する際には年齢も併せて確認するようにしましょう。

にゃこ
何歳からが小児肘内障の算定区分になるの?

これは永遠のテーマですね。

残念ながら正確な線引きはありません。完全に審査医師の裁量となります。

それでも、このラインはほぼ査定だなという印象がありますので知っておくといいと思います。

こあざらし
手術に乳幼児加算がつく年齢のレセプトにおいてはほぼ確実に小児肘内障へと査定になっているようです。

小学高学年までの年齢についても時々査定になっているようですが、数は多くありません。少数派です。

基本的には加算がつく年齢は小児肘内障で算定しておくほうが良いと思います。

モンテジア骨折

モンテジア骨折は尺骨骨折と橈骨頭脱臼が合併したもののことをいいます。よって、脱臼と骨折の処置を行うことになると思われますが、関節脱臼非観血と骨折非観血の手術は近接の疾病に対して施行される場合の併算定は過剰と判断されます。

また、観血手術との組み合わせも近接の疾病であれば査定になってしまいます。

手術点数の高い手技料に含まれた形での請求が妥当とされることが多いため、併算定は結構難しい症例です。どうしても併算定に挑みたいという場合は別術野だと伝わるように詳記に力を入れるしか…。

肩鎖

肩鎖部位の手術を肩部位として請求しているパターンが多いです。この場合、疾病に対応した手術手技料の算定を行っていなければ当然ながら査定対象になります。意外に間違いやすい部分なので気をつけましょう。

さいごに

一度知ってしまえば、なんてことのない算定ですね。

主な査定はこんなラインナップです。ここはぜひ、気をつけて算定を行いましょう。

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この記事を書いた人

医療事務(診療所・病院)、レセプト審査(保険者)、医科歯科事務経験、介護事務経験あり。ブログは、査定事例の解釈・レセプト実務に必要な知識を重点的に更新♪

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