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保険証確認を保険種類別に解説!①主保険編|医療事務の仕事術
こんにちは、こあざらし(@ko_azarashi)です。
医療事務で窓口業務を担当することになれば避けて通れないのが保険証の確認や登録の作業です。
前回は基本的な保険証確認の手順をお伝えしました。
今回は、保険証のどんなところを窓口で確認すべきか画像付きで解説していきたいと思います。
こあざらしが勝手に例として編集した画像なので、参考として見てくださいね。(自治体によっては、記載の位置も異なります)
注意したいポイント、間違えやすいポイントを学習しましょう。
保険証種類別にポイントを解説
保険証の種類を勉強していきますが、すべての種類を解説はしません。
ある程度、見方に慣れると、初めて見る保険証であっても法則性に従い、判断出来るようになるからです。
今回の記事では、まず、最低限覚えておきたいという保険証を抜粋しておきました。
病院の大きさが違ったとしても、出会う頻度がどこでも高めな保険証です。
見慣れておけば、窓口業務も怖くありません!
一つずつ練習しながら読み進めて下さい。
覚えて欲しい健康保険証には大きく分けて、健康保険(社保)、国民健康保険(国保)、後期高齢、公費負担医療(公費)と呼ばれるものがあります。
社保と国保という言葉はよく聞くと思いますので、覚えておきましょう。
社保と国保、後期高齢は主保険で、公費は従保険に分類されます。
今回はまず、主保険から!
健康保険(社保)
社保と呼ばれる健康保険は、主に会社員や事業主が加入している健康保険のことを言います。
社保の大部分を
- 大企業が独自に持つ健康保険組合(組合けんぽ)
- 中小企業等は全国に支部を持つ健康保険協会に加入(協会けんぽ)
この2つが占めています。
社保の中で代表的なものとして、今回は協会けんぽを例に練習します。ベーシックなものとして、まずは見てみましょう。
保険証から読み取りましょう
- 氏名
- 保険者番号
- 記号・番号
- 本人・家族
保険証を見て、それぞれの情報を拾い上げる練習をしましょう。
ここをクリック(答え合わせ)
- 氏名 子 海豹(コ アザラシ)
- 保険者番号 01123456
- 記号・番号 87654321・321
- 本人・家族 本人
保険証の情報をスムーズに読み取れましたでしょうか?
保険者番号は下部の方にあり、記号番号は上部にあります。これは健康保険証でほぼ共通している法則です。
そして、社保の場合は、本人・家族あるいは被保険者・被扶養者というのが上部に示されていますので、非常に読み取りやすい保険証だと思います。
初心者の方でもスムーズに確認できる保険証です。
毎月確認を行っていると、保険者番号や記号番号は変わらないことがほとんど。変更があったとしても分かりやすいので見落とすことも少ないのです。しかし、本人・家族の部分は見落としがちです。ここだけが変わる場合という事例もありますので、しっかりと確認しなければならないポイントです。
国民健康保険(国保)
国保とは、社保やその他の医療保険に加入していない人が入る健康保険で、市町村が運営しているものです。
社保は会社や企業が運営している健康保険、国保は国が運営している健康保険です。
早速、国保の保険証の例を読み取っていきましょう。
保険証から読み取りましょう
- 氏名
- 有効期限
- 保険者番号
- 記号・番号
- 本人・家族
- 住所
ここをクリック(答え合わせ)
- 氏名 子 海豹
- 有効期限 令和○年○月○日
- 保険者番号 ××0000
- 記号・番号 ○○1・7654321
- 本人・家族 本人
- 住所 ○○県○○市××番地××
社保と比べていかがでしたか?微妙な違いが分かりましたでしょうか。
保険者番号が6桁
社保だと8桁ですが、国保は6桁の保険者番号です。
まぁ、見たまんま登録すれば良いので特に困りません。
6桁だったら国保かな?っていう意識でいいと思います。
本人・家族の見方
国保の場合は、本人・家族という書き方はどこにも見当たりません。
では、どのようにその判断をするのでしょうか。
初心者がつまずくところです。
国保の場合は、氏名と世帯主名を比較して判断します。
- 氏名=世帯主名であれば本人
- 氏名≠世帯主名であれば家族
有効期限の印字がある
加入者全員の保険証に有効期限が印字されているというのは国保の特徴です。
一般的に1年更新となっているため、毎年、有効期限となっているシーズンが来ると国保の期限切れが続出して、確認作業に追われます(笑)
任意継続健康保険
- 氏名
- 資格喪失予定年月日
- 保険者番号
- 記号・番号
- 本人・家族
任意継続と言えば、社保側にある制度です。
会社を退職したり労働時間の短縮により加入条件を満たさなくなった場合に通常健康保険の資格を喪失することとなります。
しかし、一定条件満たしている人に関しては個人の希望により退職後も会社の健康保険を継続して加入出来るというもの(最高で2年)が任意継続と呼ばれる制度です。
協会けんぽの保険証では、記号が500000××の番号を持つ人に注目して見たらいいですよ。
また、保険証には資格喪失予定日の記載がありますので、通常の保険証とは違い、すぐに分かると思います。
前期高齢者医療制度
- 氏名
- 保険者番号
- 記号・番号
- 本人・家族
- 高齢証対象者氏名
- 高齢証有効期限
- 高齢証負担割合
70歳(70歳の誕生日が属する月の翌月、1日生まれは当月)から74歳までは前期高齢医療費制度に該当します。
前期高齢者の保険証確認は、70歳未満のフツーの保険証+高齢割合を示す受給者証の2枚セットで確認を行います。
1枚にまとめられている場合もあります。
保険証に健康保険証兼高齢受給者証というような1枚で2役のような記載がある場合は1枚の確認でオッケーです。
単なる高齢証だけ、健康保険証の片方だけでは正確な保険証確認が行えたことにはならないため注意しましょう。
当然ですが、高齢証の記号番号と主保険の記号番号は共通でなければなりません。
もしも保険証変更があったのであれば高齢証も合わせて2枚とも一緒に変更手続きをします。
もしも記号番号が違うものを持っている場合は、別の高齢証を持ってるはずなので正しいものを提示してもらってください。
割合は変更があることが多いです。きちんと確認しましょう。
ここを見落としてしまうと診療費の計算に影響が出てしまい、後日発覚した場合は患者に追徴や過徴の説明をしなくてはいけなくなります。
返金がある分には文句は言われませんが、追徴となった場合は不機嫌になってしまう患者さんもいらっしゃるので、なるべく避けたいミスです。
後期高齢者医療制度
- 氏名
- 有効期限
- 保険者番号
- 記号・番号
- 負担割合
- 住所
75歳の誕生日からは後期高齢者医療制度の対象者となります。
前期高齢とは異なり、後期高齢者の保険証は1枚に。
そして、家族・本人という区分は全員「本人」での扱いです。
記号はないため、番号のみ確認します。
前期高齢者と同様に負担割合は必ずチェックしましょう!
さいごに
保険証確認方法について、まずは主保険を軽くまとめてみました。
次回は、従保険で頻用するものを抜粋して記事作成予定です。