質問回答|導入初期加算とバイオ後続品導入初期加算の算定方法解釈を具体例で教えてください

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こんにちは、こあざらし(@ko_azarashi)です。

読者の方から在宅自己注射指導管理料の導入初期加算の解釈について、具体例付きで質問いただきました。

こあざらしはこう解釈してるってものを回答しましたので、参考までにシェアします。

目次

導入初期加算及びバイオ後続品導入初期加算の具体例での解釈

バイオ後続品による在宅自己注射を開始した場合

質問者さま
インスリングラルギンBSリリーで自己注射を開始した場合、在宅自己注射指導管理料+導入初期加算+バイオ後続品導入初期加算でしょうか(かなり点数が高くなり、後発品に替えたメリットがなくなる気がします)
こあざらし
はい、その解釈で算定だと思います。

新しく自己注射始めた人はどうしても高くなってしまうところです。+導入初期加算(580点)の部分は皆さん同じですね。

そこにバイオ後続品を使用される人は、さらに+バイオ後続品導入初期加算(150点)が加算となりますが、これは導入時の3月間さえ過ぎればその後の医療費では医療負担がぐんと減ります。

こあざらし
初期投資のようなものです。

中医協の資料では、インスリングラルギン 300単位1筒のものを毎日20単位使用例にて先行と後続比較の試算をしており、バイオ後続品使用例だと1か月で約1000円ほどの軽減があるという試算になっています。

バイオ後続品導入初期加算は150点で最大150点×3=4500円の計算ですが、半年もすれば先行品を使ってる時よりも医療費負担が少なくなってると想定されます。もちろん、使用する単位数で個人差はありますが。

インスリン治療をされる人は、生涯長い付き合いをされる人が多いので、将来的に医療費の軽減が見込めますので3月間の導入期間は残念ながら少し負担してもらうようになるかと…。

一般名称に変更があった場合の文言削除による影響

質問者さま
今までノボラピッドからヒューマログに替えた時、導入初期加算を1月算定しておりましたが、4月から「一般名称に変更があった場合」の文言が削除されました。そうするとノボラピッドからヒューマログに替えても導入初期加算は取れなくなったと解釈するのでしょうか?
こあざらし
バイオ後続品が追加になった関係で言い回しが変わっていますが、従来の考え方と変わらないものと考えます。なので、今まで通り算定できるものではないでしょうか。

もしもインスリン製剤、性腺刺激ホルモン製剤、ヒト成長ホルモン剤…という製剤種類が変わった場合にしか算定できないという意であれば、わざわざ先行バイオやバイオ後続品の変更について注記しないと思うのです。

こあざらし
わざわざ否定しなくてもインスリン製剤内はダメなんでしょって。

わざわざこの部分を追記しているということは、インスリン製剤内での変更は変更と捉える、一般的名称変更の考え方は変わらないということだと思います。

一般名称が異なる薬剤からバイオ後続品に変更となった場合

質問者さま
4月からランタスからインスリングラルギンBSリリーに替えた時はバイオ後続品導入初期加算を3月算定出来ると解釈しました。それではトレシーバをインスリングラルギンBSリリーに変更したときはバイオ後続品導入初期加算の算定は出来るのでしょうか
こあざらし
通知には特に先行バイオと同じ薬剤から移行したものでなければならないという指定もないため、バイオ後続品の薬剤が処方された場合であれば元々使っていた薬剤が共通の一般的名称を持つ薬剤でなくても算定できると解します。

糖尿病治療に糖尿病に対する追加薬が出た場合

質問者さま
トルリシティを処方している患者さんにランタスXRを追加(切替る方もいます)しました。このとき導入初期加算は算定出来るのでしょうか。算定出来るなら3月でしょうか1月でしょうか
こあざらし
新しい処方薬が追加となる場合、ということですね。同じ医療機関で継続治療中ということであれば、注3に規定する「処方の内容に変更があった場合」での考え方が適用になると思います。

導入初期加算3月算定している期間であれば、最初の起算から3月までになりますし、それ以外の期間であれば1回の算定ができるという解釈です。

糖尿病治療中に別疾病の治療薬が追加となった場合

質問者さま
トレシーバを処方してる患者さんが骨粗鬆症でフォルテオを追加しました。これも導入初期加算は算定出来るのでしょうか
こあざらし
変更というのはおかしいかもしれませんが、注3に規定する「処方の内容に変更があった場合」での考え方が適用になると思います。

糖尿病治療で新しい処方薬が追加された場合と同じような考え方になりますが、対象疾病は異なるものの、処方内容の変更があるという点が準用的な考え方になるかと…導入初期加算1回の算定が妥当と思います。

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この記事を書いた人

医療事務(診療所・病院)、レセプト審査(保険者)、医科歯科事務経験、介護事務経験あり。ブログは、査定事例の解釈・レセプト実務に必要な知識を重点的に更新♪

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