DPC特定入院料のレセプト算定解釈で起こる誤解

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こんにちは、こあざらし(@ko_azarashi)です。

入院料は大きく分けて、DPC診断群分類表による入院・医科点数表による出来高入院に分かれます。

DPC入院はDPC診断群分類表に従い請求される包括入院料。

医科点数表に従い請求される出来高制の入院料は、出来高入院料と包括入院料が存在します。

歯科や精神科についてはDPC設定がありませんので、すべて医科点数表による算定ですね。

今回は、そんなDPCの特定入院料に焦点を当てたいと思います。

こあざらし
DPC特定入院料の話をする前に、そもそもDPCとは、どんな入院料なのかということを、サラッとお話ししておきたいと思います。
目次

DPCとは

DPC入院とは、もっとも資源が投入された傷病名、手術の有無や処置の有無等に基づいて評価され、その内容により入院料が決定されるものです。なので、病気ごとに細々と枝分かれした入院料がたくさん存在するイメージ。

全ての点数はDPC診断群分類表ルールに基づき、入院中の投薬・注射・処置・検査・画像診断等、大部分が包括となります。(ただし、手術に使用される特定保険材料や薬剤については出来高で請求可能)

つまり、どれだけ包括内項目の診療行為をしたところで、入院料の設定の中に含まれているものであるため、その点数が別途入院費に加点されることはないという請求です。

包括対象外の点数については診断群分類表にて通知の掲載がありますので、それらの点数については出来高制です。やればやっただけDPC入院費用に加点して請求できるというものです。

DPCで準用解釈にて起こる誤解

入院料の設定以外は、すべて医科点数表の準用という形になっているので算定ルールの解釈に誤解が生まれやすいです。

こあざらし
特に、特定入院料は誤解されやすい部分。

特定入院料の名称はDPCも医科点数表による入院においても全く同じなのです。ですが、DPCにおける特定入院料の立ち位置は『加算』という取扱いとなっています。

入院料の設定以外はすべて医科点数表の準用であるとお伝えした通り、入院料に関しては医科点数表とは全く別の取扱いとされます。しかし、算定要件などについては医科点数表を参考に準じるものとなっています。ここが、DPC特定入院料のややこしいところですね。

こういう状態・疾患を持つ患者であれば算定できる点数だという要件部分については医科点数表を参考にしなければなりません。

ですが、医科点数表の特定入院料に規定のある包括診療行為は準用されませんので注意が必要です。

あくまでも、DPC入院における特定入院料はDPC診断群分類の算定ルールにて請求を行うものです。包括診療行為は診断群分類表のルールで指定のあるものだけです。

例えば、T-M/OPはハッキリとした違いが現れます。DPCの特定入院料の場合は算定できますが、医科点数表による特定入院料の場合は包括診療項目なので別途算定することが出来ません。

他にも、差異がある部分がありますので、それぞれの入院料に従った算定の仕方を行ってください。

さいごに

この部分は審査側でも勘違いされてる場合があり、医科点数表の包括を参考に審査されがちですが、正しくは、DPC診断群分類表の算定ルールによる包括で判断されなければなりません。もし医科点数表による査定があった場合、この部分の考え方を指摘すれば復活再請求を行えるのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

医療事務(診療所・病院)、レセプト審査(保険者)、医科歯科事務経験、介護事務経験あり。ブログは、査定事例の解釈・レセプト実務に必要な知識を重点的に更新♪

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